天空に描かれた守護の輪「日暈」。静寂の中で受け取る、光の暗示。
──2011年6月6日の記録を、今の店主の視点で編み直した追記録。
鑑定会の合間、ふと空の気配に誘われるようにして、店主は屋上へと足を運びました。立ち込める雲の向こう側、湿り気を帯びた熱気の中でも、意識は真っ直ぐに太陽の在り処を探していました。見上げた先に現れたのは、太陽を真円で囲む鮮やかな光の輪──「日暈(ひがさ)」です。
自然現象としては天候が崩れる前触れとも言われますが、古くからそこには、目に見えない守護の暗示が読み解かれてきました。「神はいつも貴方を見守っている」という釈迦の言葉。父への祈りを捧げ、職人として再び歩み出したばかりの店主にとって、その光景は偶然とは思えないほど、心に深く浸透していくものでした。
■ 視点が変える、現象の意味
実際に目に映ったのは、二重に重なり合った虹の輪。その神秘的な幾何学模様を見つめていると、内側に溜まっていた澱みが、光の純度に洗われていくような感覚を覚えました。今の店主が信じたいのは、予兆への恐れではなく、全肯定の眼差しです。この世界は常に、必要な瞬間に必要なサインを送り届けてくれているのだと、改めて確信を深めました。
宮島での祈祷を経て、再び広島の地で石と対峙する日々。過酷な現実の中でも、空を見上げればそこに確かな光がある。その事実は、店主が紡ぐ一基の精度をより高め、迷いのない一珠の選定へと繋がっていきます。どんな天候の日であっても、持ち主の心にこの日暈のような守護の輪を築けるよう、店主は魂を込めて研鑽を重ねます。
■ 瞬間の静寂を、一基に宿して
屋上で独り見上げたあの天空の輝きを、店主は忘れることはありません。それは一瞬の自然現象でありながら、職人としての誠実な歩みを祝福されているような、静かな励ましでもありました。皆様へお届けする石たちの中にも、この時感じた「見守られている」という安堵感を込めていきたい。そんな想いを新たにしながら、店主は再び、待ってくださるクライアント様の元へと戻ります。
【結びの余韻】
日々のささやかな気づきが、誰かの心の灯火になりますように。
この歩みを静かに見守り、背中を押してくださる皆様の存在が、何よりの励みです。
もし、今日の言葉が心に小さく響いたなら。
こちらから、一筋の応援を届けていただければ幸いです。
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