震災の記憶と、掌に宿る祈り。あの日、豊田で奏上した大祓詞。
──2011年3月12日の記録を、今の店主の視点で編み直した追記録。
あの日、店主は愛知県の豊田松坂屋で鑑定会の真っ只中にいました。目の前のクライアント様と向き合っていたその時、不意に訪れた長く大きな揺れ。豊田の地でもはっきりと感じたその震動に、言葉を失い、ただならぬ事態が起きていることを直感しました。
次々と報じられる被災地の状況に、胸が締め付けられる思いでした。遠く離れた地にいる自分には、今すぐに駆けつけることも、何かを直接手渡すこともできない。その無力さに苛まれながらも、職人として、そして一人の日本人として「今、自分にできる最善は何か」を問い続けました。
そして辿り着いたのが、古来より伝わる浄化の祝詞『大祓詞』を、この場所に記し、奏上することでした。
■ 罪穢れを祓い、平らかなる世を願う
『大祓詞』は、我々が知らず知らずのうちに積み重ねた過ちや穢れを清め、海原の彼方へと押し流し、本来の清らかな姿へと立ち返るための祈りの言葉です。荒れ狂う風が雲を吹き払うように、激しい流れがすべてを海へ持ち去るように。今の苦しみや悲しみが、一刻も早く癒えるようにとの願いを込めました。
(中略:大祓詞全文 ── 筆を執る指先に、当時の店主は全身全霊の祈りを込めていました)
■ 祈りのリレー。あの日から、今日へ。
あの日、混乱の中で書き留めたこの祈りは、実は今も石屋蓮の中で生き続けています。2016年に開設した当サイトの「祝詞集」では、この大祓詞を無料で分かち合えるように整えました。今日までに1万回近くものダウンロードをいただき、多くの方の「祈りの場」で使っていただけていることは、店主にとって大きな救いでもあります。
店主が石を紡ぐという仕事の根底には、いつも「誰かの幸せを請け負う」という想いがあります。あの日、鑑定会場で感じた震えと、その夜に捧げた祈り。それは、今の店主が石に向き合う際の「祈りの純度」を決定づける、忘れてはならない原点となりました。
年月が流れても、あの日失われた多くの命と、今も歩み続ける被災地の皆様への想いが消えることはありません。今の自分にできることを、一つひとつ、誠実に。石を紡ぎ、言葉を届ける日々の中に、これからも変わらぬ祈りを込めていきたい。そう、静かに思いを新たにしています。
【店主よりご案内】
あの日奏上した大祓詞をはじめ、日々の祈りにお使いいただける祝詞を「祝詞集」として公開しています。どなたでも無料でダウンロードいただけますので、心穏やかな日常のために、どうぞお役立てください。
▶︎ 祝詞集:大祓(おおはらえ)はこちら
【結びの余韻】
日々のささやかな気づきが、誰かの心の灯火になりますように。
この歩みを静かに見守り、背中を押してくださる皆様の存在が、何よりの励みです。
もし、今日の言葉が心に小さく響いたなら。
こちらから、一筋の応援を届けていただければ幸いです。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。



この記事へのコメントはありません。