地球の歴史を宿す山。グリーンファントムが語る「止まらない成長」の記録。
──2010年3月28日の記録を、今の店主の視点で編み直した追記録。
あの日、大分・わさだタウンの鑑定会場で、店主は心地よい疲労の渦中にいました。二ヶ月に及ぶ長期開催もいよいよ終盤。ホテルのテレビから流れる春の歌に耳を傾け、束の間の談笑に救われながら、明日への活力を繋いでいた若き日の職人としての記憶です。
その喧騒の中で出会ったのが、一柱の異彩を放つグリーンファントムでした。
水晶が成長を続け、一度その歩みを止める。その一瞬の空白に、緑の鉱物を取り込みながら、再び空へと向かって育ち始める。その「停止と再生」の繰り返しが、地層のように幾重もの『山』となって結晶の中に刻まれる。グリーンファントムを眺めていると、気の遠くなるような地球の鼓動と、止まらない生命の執念に圧倒されます。
特筆すべきは、その「重み」でした。当時、店主が自ら「うまい棒7本分」と例え、ペーパーウェイトと見紛うほどだと綴った42gという質量。首から下げるにはあまりに重厚で、肩こり持ちには手厳しいその一品を、店主は「どうしても欲しくて」仕入れました。効率や利便性を超えた先にある、圧倒的な存在感に魂が共鳴したからです。
水晶の中に聳え立つ緑の連峰は、我々に語りかけてきます。「止まることは、終わりではない」と。止まった瞬間にしか取り込めない色があり、その山があるからこそ、次の成長はより高く、美しくなる。今の店主が、過去の1,400に及ぶ記録を一つひとつ編み直しているこの歩みもまた、ファントムが描く山の一層一層に似ているのかもしれません。
地球が何万年とかけて築き上げたこの神秘を、首元に、あるいは手のひらに感じることの贅沢。時代が移ろい、店主の肩書きが変わろうとも、あの日の「重み」に感じた感動は、今も色褪せることなくここに息づいています。
【結びの余韻】
日々のささやかな気づきが、誰かの心の灯火になりますように。
この歩みを静かに見守り、背中を押してくださる皆様の存在が、何よりの励みです。
もし、今日の言葉が心に小さく響いたなら。
こちらから、一筋の応援を届けていただければ幸いです。
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