静寂に繁る庭。集中を研ぎ澄まし、不調を越えて紡ぐ「赤」の祈り。
──2011年4月5日の記録を、今の店主の視点で編み直した追記録。
佐賀の地に再び降り立ち、半年ぶりとなる鑑定会の幕が上がりました。朝から会場には心地よい活気が満ち、店主もまた、その熱に応えるように快調な滑り出しを見せていました。けれど、身体は正直なもので、風邪に続く中耳炎の再発という洗礼に、集中力を試されるような場面もしばしば。夜中にふと目が冴え、パソコン仕事に没頭してしまう……そんな職人の業のような不規則さが、睡魔となって襲いかかる午後のひとときもありました。
そんな折、不思議と店主の手元に集まってきた石がありました。まるで、今の店主の状況を見透かしたかのように届けられた、深淵な風景を宿す石たち。本日は、その中から生まれた一品をご紹介します。
■ 意欲を呼び覚まし、内なる庭を整える
今回、掌(てのひら)の中で形を成したのは、12ミリの大珠が連なるガーデンクォーツのブレスレット。それも、どこか情熱的な気配を纏った「赤」が色濃く混じる、特別な風景を宿した珠たちです。
- ガーデンクォーツ(庭園水晶): 水晶の中に他の鉱物が閉じ込められ、まるで苔むした庭園や深山幽谷を思わせる景色が広がる石。古来より「健康運」を司る守護石として大切にされ、地に足をつけた確かな歩みを支えるとされています。
- レッドガーデンクォーツ: 赤色の鉱物が内包されたものは、特に「気力の回復」と「意欲の向上」に強い力を発揮します。心が折れそうな時や、不調から立ち上がろうとする時に、持ち主の内側に眠る生命力の種に火を灯し、持続的な集中力を授けてくれると言い伝えられています。
■ 職人としての誠実、そして次なる規律へ
このブレスレットを見つめていると、不調に甘んじることなく、目の前の一珠に全霊を傾けたいという想いがより一層強まります。店主自身、この「赤の庭」に、切らしてはならない集中力を繋ぎ止めてもらっているような感覚がありました。
また、当時の記録には、全国から寄せられる多くのご依頼に対する店主の苦悩も残されていました。発送を待ってくださっている皆様への申し訳なさと、一本一本を疎かにしたくないという職人としての矜持。その狭間で、店主は「一月あたりのご依頼本数に制限を設ける」という、苦渋の、しかし誠実な決断を下そうとしていました。それは、すべては皆様の手元に届く一珠の「鮮度」と「深み」を守るための、大切な一歩でした。
不自由さや不調さえも、自身の仕事を見つめ直すための静かな糧とする。佐賀の空の下、店主は再び、一珠の「庭」に広がる無限の可能性に想いを馳せていました。
【結びの余韻】
日々のささやかな気づきが、誰かの心の灯火になりますように。
この歩みを静かに見守り、背中を押してくださる皆様の存在が、何よりの励みです。
もし、今日の言葉が心に小さく響いたなら。
こちらから、一筋の応援を届けていただければ幸いです。
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