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眠っていた石に新たな息吹を。父から受け継いだカット水晶、時を超えて輝く夏の雫。

──2011年7月25日の記録を、今の店主の視点で編み直した追記録。

相変わらず長引く咳のせいで、腹筋が鍛えられるどころか、朝食のひと時さえも騒がしくなってしまう今日この頃。今朝は滞在先のホテルが朝食休みだったため、近くの吉野家へ。爽やかに「ハムエッグ・牛小鉢定食」を注文し、男らしく完食……といきたいところでしたが、やはり咳に邪魔をされてしまいました。それでも、胃袋に活力を流し込めば、職人としての指先は自然と動き出します。

さて、高松での鑑定会の合間に店主が向き合っていたのは、かつて父が遺した「石の記憶」たちでした。

■ 頑固な父のこだわりと、引き継がれた余り珠

豊田での仕事を終えて事務所を片付けていた際、大量に見つかった一昔前のカット水晶や既製品のネックレス。それらはかつて、父がネックレスを制作していた頃の余り珠でした。父は職人として強いこだわりを持っており、自分が使いにくいと感じたカットには一切手を触れないという、少々わがままな一面もありました。そうして時代の隅に置かれていた石たちが、今、店主の手元に集まったのです。

一見、今の感覚では形が少し不揃いに見えるかもしれません。しかし、石そのものの透明度や輝きは本物。石たちが「出番」を待っているような気がして、店主はそれらを一つひとつバラし、今の感性で繋ぎ直すことにしました。

■ 夏の光を纏い、新たな命を宿した石たち

どんなに小さな余り珠であっても、それは地球が長い年月をかけて育んだ命です。形が少し個性的であっても、組み合わせ方次第で、石はいくらでも「化ける」。店主が今回、新たな息吹を吹き込んだ夏の雫たちをご紹介します。

  • 水晶: 万能の浄化と調和。古いカットが生み出す独特の光の屈折は、今の時代にはない奥深い表情を見せ、持ち主の心身をクリアに整えます。
  • スモーキークォーツ: 地に足を着ける、安定の石。カットが施されることで、その落ち着いた色調に華やかさが加わり、不安を払い、現実を生き抜く強さを授けます。
  • レモンクォーツ: 精神の清涼剤。淡い黄色が放つ光は、夏の疲れを癒やし、知性を研ぎ澄ませることで、持ち主に明るい希望とひらめきをもたらします。

■ 一珠の命を繋ぐ、職人の使命

移動中や慌ただしい日々の中でも、こうして空いた時間を見つけて石と対話する時間が、店主の心を整えてくれます。そのままにしておくのはあまりに不憫な余り珠たち。それらを見極め、新たな命を吹き込み、必要とする方の元へ届けることこそ、職人に課せられた使命なのだと感じています。

今日も高松の空の下、眠っていた石たちを一つひとつ呼び覚ましていきます。新プロジェクトの二冠への挑戦も、この地道な「一珠への敬意」の積み重ねの先に、頂があると信じて。


【結びの余韻】
日々のささやかな気づきが、誰かの心の灯火になりますように。
この歩みを静かに見守り、背中を押してくださる皆様の存在が、何よりの励みです。

もし、今日の言葉が心に小さく響いたなら。
こちらから、一筋の応援を届けていただければ幸いです。

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