溢れかえる石の影に、震える心。東京出張で突きつけられた「真実」への独白。
──2010年3月24日の記録を、今の店主の視点で編み直した追記録。
ここ数日、胸の奥がざわついて、どうにも落ち着かない時間が続いていました。些細なことに心が波立ち、ふとした瞬間に深い悲しみに包まれる。原因は分かっていました。あの東京出張以来、店主の心に刺さったまま抜けない棘があるのです。
決して「何か」を連れて帰ったわけではありません。ただ、空き時間に幾つもの石屋を巡った際、目の当たりにした光景が、店主の真っ直ぐな心を激しく揺さぶりました。
■ 力なき石の氾濫と、拭えぬ動揺
大都会・東京の激戦区に並ぶ、膨大な数の石たち。価格は安く、一見華やかに見えますが、店主が感じたのは、あまりにも力の枯渇した石たちの姿でした。
一級品が真っ先に集まるはずの首都において、こと石に関しては、魂の宿っていない抜け殻のような存在が溢れかえっている。かつて店主が「東京に行こうとしなかった理由」を、残酷なまでの現実として突きつけられた瞬間でした。
「安くても、高くても、石は石です」
けれど、過去にもお伝えしてきた通り、力の失われた石や、その方に不必要な石を身につける危うさは、計り知れないものがあります。間違った知識を信じ、光の消えかけた石を大切にされている方々と向き合うことを想像し、店主はただ、愕然とするしかありませんでした。
■ ズレゆく歯車を、静かに整えるために
「気のせいだ」「気にしすぎだ」と自分に言い聞かせ、敢えて明るく振る舞ってきましたが、心の片隅に澱のように溜まった違和感は、日常の小さな歯車を少しずつ狂わせていきました。
これではいけない。石を繋ぐ者として、自分自身の波長が濁っていては、皆様に届けるべき「光」が曇ってしまう。 だからこそ、あえてこの独白を記すことで、澱を吐き出し、本来の自分を取り戻そうとしたのです。
■ 石屋としての、静かなる誓い
たとえ世界がどれほど効率や価格に流されようとも、店主は一珠ひと珠の「声」を聴き、真に力のある石だけを繋いでいく。その譲れない想いを、改めて深く胸に刻みました。
しんとした空気の中で、再び石と向き合える自分に戻るために。 この独白が、誰かに宛てたものではなく、自分自身の魂を立て直すための静かな儀式であったことを、今の視点で見守っています。
【結びの余韻】
日々のささやかな気づきが、誰かの心の灯火になりますように。 この歩みを静かに見守り、背中を押してくださる皆様の存在が、何よりの励みです。
もし、今日の言葉が心に小さく響いたなら。 こちらから、一筋の応援を届けていただければ幸いです。
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