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静寂が問いかける、新天地の洗礼。四国・高松にて「石の文化」を切り拓く挑戦。

──2011年3月24日の記録を、今の店主の視点で編み直した追記録。

大分での熱気を背に、店主は瀬戸内海を渡りました。辿り着いたのは、香川県・高松。かつて福山天満屋で大変お世話になった方が高松の店舗へ異動され、「こちらでも、ぜひ蓮さんの石を」と声をかけてくださったことがきっかけでした。ご縁が繋いでくれた、初めての四国上陸です。

けれど、駅に降り立ち、会場となる百貨店に足を踏み入れた瞬間のことは、今でも鮮明に覚えています。それは、これまで訪れたどの土地とも異なる、独特の、どこか異様なほど静まり返った空気感でした。

■ 「値踏み」という名の、伝統ある街の洗礼

初めて訪れる高松の街は、どこか凛としていて、同時に「外の者」を静かに観察するような、深い眼差しを感じさせる場所でした。決して拒絶されているわけではない。けれど、生半可な気持ちでは受け入れられない……そんな、歴史と伝統が息づく街ゆえの、心地よい緊張感。店主にとっては、まさに「石の文化の不毛の地」に挑む、武者震いするような幕開けとなりました。

初日のスタートは、驚くほど静かなものでした。誰一人として店主を知る人がいない土地。これまでの実績や知名度が一切通用しない場所で、自分と、自分が紡ぐ石だけを信じて、ゼロから関係を築いていく。その孤独な戦いこそが、職人としての腕の振るいどころだと、当時の店主は自分自身を鼓舞していました。

■ 始まりの一歩、地を均(なら)す

右も左もわからない土地で、まずはこの街の空気に馴染むことから始める。派手な演出などいらない。ただ誠実に、一人ひとりの声に耳を傾け、この場所で「石」という存在がどのように人々の心に寄り添えるのか、その可能性を証明していく。そんな、新たな開拓の旅が始まったのです。

当時の記録には、ドキドキしながらも「闘い」を楽しもうとする不敵な笑みが残っていました。四国の地で、果たしてどれだけの人と魂の共鳴ができるのか。高松の静かな空気に向き合いながら、店主は再び掌(てのひら)を温め始めました。この地がいつか、店主にとって大切な「再会の場所」となることを、この時の自分はまだ知る由もありませんでした。


【結びの余韻】
日々のささやかな気づきが、誰かの心の灯火になりますように。
この歩みを静かに見守り、背中を押してくださる皆様の存在が、何よりの励みです。

もし、今日の言葉が心に小さく響いたなら。
こちらから、一筋の応援を届けていただければ幸いです。

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